2013/05/11

反証主義


反証主義

カール・ポパーが展開した科学観。
特徴・ヒュームの懐疑論を受け止め、予測と仮説が一致しても仮説は検証されない。
  ・予測と仮説が一致しないことに価値がある。

何をわけのわからないこと言ってるんだって感じですが、ヒュームの懐疑論を受け入れると
予測と仮説が一致しても何も意味はないんです。
だってさっきやった試行と次にやる試行に因果関係あるとは限らないんですから。
で、ポパーは「まて、逆に考えるんだ。予測と実験結果が一致しても意味がないなら、一致しなかった時には意味あるんじゃないのか?」って考えちゃったわけ。

なのでポパーの科学観では「科学の前進は仮説が反証された時に起こる」ということに。失敗は成功の母とかなんとか。

反証主義的方法論
・仮説(1)が反証→それを踏まえてよりよい仮説(2)をつくる→仮説(2)が反証→よりよい仮説(3)をつくる→…
・仮説(1)が反証されない→さらに別の角度から反証を試みる→仮説(1)が反証→それを踏まえてよりよい仮説(2)をつくる→仮説(2)が反証→よりよい仮説(3)をつくる→…

↑これがポパーのイメージする科学の発展過程。
だからポパーにとっての科学とは「原理的に反証可能であるもの」に限定される。
要するに神がどうのうこうのっていうのは往々にして原理的に反証不可能だったりするので宗教は科学じゃないってこと。
神は我々の心の中にいらっしゃるのですとか言われても反証しようがないですからね。

ちなみにポパー流の考え方では科学理論の善し悪しは「反証可能性の高さ」で決まる。
「地球は自転している」という仮説と「地球は24時間で一周自転している」という仮説なら後者のほうがよい科学理論というわけ。反証の範囲が広いから。


反証主義への批判
・ヒュームの懐疑論を受け止める=科学的仮説は未観察のものについては白紙
               →そういった事象について既知の科学理論は何の関係もない?
                また反証されていない仮説は役に立たないということにも。
・反証可能性があるかという基準で科学か非科学かを分けるのはある面では強すぎるしある面では弱すぎる。

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