2013/05/11

コナン・ドイル『緋色の研究』

コナン・ドイル『緋色の研究』


悲劇四部作読んだら推理小説にはまってしまった。

『緋色の研究』はホームズシリーズの第一作であり、ホームズとワトスンの出会いが描かれている。前半部分はワトスンの語りで出会いから事件解決までが、後半部分は倒叙パートになっていて、犯人が事件を起こすまでの過程が三人称で語られている。

推理小説として有名なホームズシリーズだが、少なくとも『緋色の研究』はトリックの解明や犯人当てを楽しめる形にはなっていない。ホームズの観察力、推理力には確かに驚かされるがいささかこじつけめいているし、結末を読む前に真相を見破るには記述された手がかりが少なすぎる。
とはいえホームズとワトスンの会話や後半部分の犯人の身の上話はかなりおもしろい。推理小説としてではなく単純なエンタメとして楽しむ本だといえる。

ところでホームズはあまり冗談を言わない硬いキャラクターだと思っていたので、実際にはワトスンや警部たちを頻繁にからかう人間味あふれる性格だったことに驚いた。

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